その1.何が違うの?ベルギービールの特徴と魅力

ベルギービールとは、その言葉の通り、ベルギーの醸造所で製造されたビールのことです。ベルギー王国は人口が東京23区よりやや多いくらい、面積は関東地方と同じくらいとそれほど規模の大きくない国ですが、「ビール王国」と呼ばれるほど様々なビールを生産しています。何しろ主な醸造所だけで120カ所、700種類を超える銘柄。その中には私たちが普段イメージする「ビール」とは大分異なった個性を持っているものが多く、独自のビール文化が花開いているのです。

「ビール」の既成概念を超えた様々なビールがある

世界のビールの多くは「ラガー(下面発酵)」というタイプに分類され、その中でも日本では「ピルスナー」というスタイルが主流です。ピルスナーは淡色(黄色)にホップの苦みとさっぱりした後味が特徴で、そのため多くの日本人は「ビール」=「黄色くて苦くてさっぱりとした炭酸のお酒」といったイメージを持っています。

しかし、軽く700銘柄以上、マイナーなものも含めれば1500種類にもなると言われるベルギービール。その中にはもちろん「ピルスナー」スタイルのものもありますが、「エール(上面発酵)」「ランビック(自然発酵)」など私たちには馴染みのないタイプのビールや、そもそも分類自体難しいビールも多く、むしろそちらの方が主流です。つまり、多くの日本人にとって、はじめて飲むタイプのビールが多いわけで、ベルギービールを体験した人の多くが「ビールという飲み物の概念が変わった」と言います。

何しろ冷やさない方が美味しいビールや温めて飲むビール。ワインのようにヴィンテージ(製造年)で味が大きく変化するビール。アルコール度10%以上にもなる強いビール。スパイス・香料などで味付けされたビール。フルーツ味やチョコレート味のビール…等々。泡もきめ細かいものから粗くあまり出ないものまで。色も白~黄~金~赤~茶~黒まで・・・緑色のものすらあって実に様々。それでいて、全てがちゃんと「ビール」というカテゴリの飲み物だと実感できるから不思議なものです。

日本のビールよりさらに軽快なものから、コクやクセの強いものまでバリエーションは豊か。上品で味わい深いものが多くてお酒好きでも飽きること無く、ビールが苦手な人やアルコールが苦手な人でも美味しく飲める一品が必ず見つかる…ベルギービールとの出会いは、あなたの食生活に、素晴らしい彩りを与えてくれることでしょう!

銘柄ごとに専用のグラスがある

種類が豊富なことに加え、ベルギービールのもう一つ大きな特徴として、銘柄ごとに専用のグラスがあることが挙げられます。例えば、日本酒の熱燗はおちょこで飲むのが美味しいものですし、ワインとシャンパンでグラスの形が違ったり、ウイスキーでも水割りとロックではグラスが違うように、お酒はその特徴に合った器で飲むのが一番美味しいものです。銘柄一つ一つに専用のグラスがあることは、銘柄ごとに特徴が大きく異なるベルギービールならではの文化と言えるでしょう。

その形状やデザインは実に様々。いずれも、味わい、泡のきめ、のどごし、香り・・・等々、そのビールの個性を引き出せるように、醸造元が考え抜いたものばかり。機能性はもちろんのこと、見た目にも美しく個性的な造形のものが多く、ベルギービールのグラスだけを専門に収集している人が世界中にいるほどです。専用のグラスを使って、五感の全てでビールを楽しむ・・・ベルギービールが“ビールの芸術品”とまで言われる所以を象徴するものでもあります。

満足率が高い・まだ珍しいので話題作りにも最適!

世界的には大人気で、国内でもファンの多いベルギービールですが、まだまだそれほど知名度は高くありません。輸入ビールということや、グラスの保管の問題などもあり、お店で飲むと安くても一杯1000円くらいと、少々高いお酒であることもネックといえます。

でもその分、物珍しさという意味では100点満点。お仕事上のつきあいでも、プライベートでも、もしあなたに距離を縮めたい人がいるとき、「ベルギービールを飲みに行きませんか?」のたった一言で、その後の関係はがらりと変わることでしょう。

私の知る限り、ベルギービールを飲んで「好みじゃない」と言う人はそれほどまでに少なく、アルコールが苦手な人でさえ「自分にも美味しく飲めるビールがある!」と皆さんお喜びになるのです。

いつまでも楽しめる生涯の趣味になる

古今東西、お酒を趣味としてたしなむ人は沢山います。ワインやウイスキー・焼酎・日本酒のように沢山の銘柄・種類があるものなら、生涯の趣味として追求することもできます。それと同様、お酒好きな方がベルギービールを一度でも飲めば、これが生涯楽しむことの出来る素晴らしい趣味になることを、すぐに感じることでしょう。

そして、ベルギービールを知れば知るほど、ベルギーの食文化はもとより、西ヨーロッパ全体の風土や歴史、その他のビールやその他のお酒まで、果てしなくつながる文化の広がりに、好奇心尽きることは決して無いはずです。


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