「銘柄専用のグラスで飲まないとおいしさ半減」とまで言われるベルギービール。単に造形の美しさだけではなく、個々のビールの性質まで考えて作られています。そんなビールグラスの大まかな分類について、ざっとご説明しておきます!
i.聖杯型
トラピストビールやアビイビールに多く用いられる形です。香り豊かなビールを楽しむのに向いています。
参考例:シメイ
ii.チューリップ型
胴体にくびれを持たせ、泡が外に逃げにくいようにしたグラスです。泡や炭酸の持ちが良く、時間をかけてじっくり楽しむビールに合います。比較的万能型でもあります。
参考例:デュベル
iii.タンブラー型
比較的厚めのガラスを使い断熱効果を高めた寸胴のグラスです。ホワイトビールのように冷たい温度で飲むビールに適していて、泡の容積を大きくとれることから、クリーミーな泡をたっぷりと味わうことができます。あらかじめ冷やしてから使う場合もあります。
参考例:ヴェデット エクストラ ホワイト
iv.フルート型
シャンパングラスのような形状で、酸味の強いビールを楽しむのに適しています。その細長い形状から、底から上がる気泡も美しいです。
参考例:デウス
v.複合型
上記いくつかのタイプを組み合わせた形状のグラスです。元々「○○型」という規格があって作られている訳ではないので、中間型の形状のものも沢山あります。
参考例:ブルッグス ゾット
vi.特殊型
馬車で飲むことを考え、木製台付きのフラスコのような形を採ったパウエル・クワックのグラスを筆頭に、ベルギービールには変わり種のグラスがたくさんあります。はじめて見た人は大抵、その奇抜さに思わず笑みがこぼれます。
参考例:パウエル クワック
番外.企画物グラス
形としての区分ではなく、味とも関係ありませんが、特別な装飾が施されたグラスが、イベントなどの記念品として期間限定で売られることがあります。コレクターはもちろんのこと、ベルギービールファンにとっては垂涎のアイテムです。
参考例:デュベル・イベントグラス